軽井沢町をまるでドイツの様な景色に変えている張本人モミ。今回はこのモミの木の心止め作業です。
お庭の真ん中にまさにシンボルツリーとして堂々と立つモミ、その直径は70cm、樹高も30mを超えていそうです。
2007年にかなりの被害をもたらした台風の記憶から、倒れる恐れがある木を切りたい、が、このモミは切りたくない！でも倒れるのが怖い！、、ということで、風の影響を受けても倒れない、心止めという選択肢があると提案させていただきました。実際に風の影響で大きく揺れる木も、心止めをすることによりかなり軽減されます。登っていて分かりますが、樹上と地上では風速にかなりの違いがあります。
比較的小さい木の心止めは大したことありませんが、この規模の木になると張り出した枝も5m以上ありうまく落ちていってくれるか心配になります。というのも、通常下に何もない場所でしたら、モミの先にロープを縛り任意の方向に引っ張り落とせばそれで済むのですが、ここは別荘のお庭のど真ん中。モミの木から建物まで10mもありません。そのままだと建物に当たってしまします。そのまま落とせないということでいつもの吊るし切りにするわけですが、ロープがついているということは、切った瞬間にその勢いで幹から離れていってくれないので、下手をすると傾いてそのまま30cmも離れていない下枝に乗ってしまったり、あるいは無数にある下枝に引っかかってしまったりという心配があります。使用したロープは16mm破断強度7t。これ以上太いと重たくてイヤ
切り落とした直後です。無事揺すりながら下まで降りてくれました。そして上からの眺めは、さすがは軽井沢町、建物が完全に森に隠れてしまっております。
ちょっとわかりにくいですが、先を8m〜10m程切り下ろしました。この木口で直径25cm程あります。
出来上がりの画像です。光の当たり具合でなんだか少し変ですが、実際はもっと自然に見えます。お客様も違和感があまりないと歓んでいただけました。
ビフォーアフター
そういえばこちら、以前に大きな桜の木を伐採しており、その後の切り株にヒガラが巣を作ろうと苔をせっせと運んでおりました。
ヒガラの動画が再生出来ない方はこちらをクリックしてください。→ヒガラの苔運び
